学校ブログ
3月11日の中里小中~第2回卒業証書授与式~
本年度の卒業式が挙行されました。
晴天に恵まれ、厳粛ながらも思いのこもった式となりました。
卒業生の晴れの姿に、在校生が素晴らしい態度と歌声で華を添えるなど、本校らしい式典でした。
校長先生の式辞の後半部分を掲載します。
卒業生の皆さん、至誠惻怛(しせいそくだつ)を大切にしてください。
【学校長式辞】
さて、皆さんの中里小中学校でのアルバムも、今日が最後の1ページです。これまでの九年間、それぞれの小学校での学び、そして中里での学びは、これからの時代を生き抜いていく皆さんにとって大きな力となることでしょう。
新たなる旅立ちの はなむけ として、みなさんに次の言葉を贈ります。
「至誠惻怛」(しせいそくだつ)
「至誠」は陰日向なく誰に対しても誠実であることで“まごころ”を意味し、「惻怛」は他者を痛み悲しむ心で“思いやり”を表しています。 即ち、人に対して(至誠)まごころをもって接し、その相手を(惻怛)思いやる心が生きていく上で大切ななんだという意味で、今から五百年ほど前、中国にいた王陽明という人が起こした陽明学の中で語られた言葉です。
卒業した後、皆さんには様々な人との出会いが待っています。年齢も性別も立場も異なる人との出会いが増えていくでしょう。人は一人では生きていけません。人と人との絆が皆さんにとって大きな力となります。その絆を強めるこつが“至誠惻怛”にあります。私も若かった頃、人間関係に悩み、教師を辞めようと思ったことがありました。悩んだ末にたどり着いたのが「相手を思いやり、まごころを尽くそう」つまり「至誠惻怛」なのです。この考えによって、今でも教師を続けることができているといっても過言ではありません。自分と関わりのある人に「至誠惻怛」であることこそ、5つのG、人の信頼をつかみ(Get)、気概をもち(Guts)、誇り高く(Great)、広い視野に立って(Global)、前へ進もう(Go)になるのです。
卒業生の皆さん、誠を貫く気持ちと優しさをもち、たくさんの絆を結んでください。その中で、弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでください。たとえその気持ちが何百回裏切られようと。
保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様の健康と成長を願い、ひたすらご尽力されたことに、深く敬意を表します。また、これまで、本校教育活動の充実と発展に、多大なるご支援とご協力を賜りましたことに対しまして、厚く御礼申し上げます。
結びに、卒業生五名が、騒がしき時代にあろうと、おやみなく学び続け、それぞれの人生を豊かに切り拓いていくことを祈念し、式辞といたします。
令和6年3月11日